災害対策復興支援委員会「災害対策を学ぶ研修企画 防災地下神殿見学ツアー」レポート
1部65期 中野敬子
2025年8月25日、春日部市に首都圏外郭放水路「防災地下神殿」の見学ツアーに参加しました。
弁護士会館前から出発し、貸切バスで移動しました。移動中、参加された先生方から防災との関わり方などを含めた自己紹介があり、皆様の防災に関する意識の高さに敬服いたしました。
防災地下神殿の見学ツアー時間は、約1時間です。案内の方の説明の後、防災地下神殿に下り、地下には約20分程度滞在しました。見学の1枠が50名程で、夏休み期間だったので、子供連れや外国人なども多く、かなり満員に近かったように思います。
防災地下神殿は、映画などの撮影にも使われていて、資料館の入口ホールには、芸能人のサインなどがたくさん展示されていました。映画「翔んで埼玉」のラストシーンにも使われていると参加された先生から伺いました。もう一度映画を観て確認してみようと思います。
見学の移動の際には、参加者は一列で進み、案内の方が人数をしっかりカウントするので、地下に取り残される心配もなく安心です。
防災地下神殿には、100段超の階段の昇り降りがありますが、階段は12,3段毎に踊り場で折り返すので、心理的負担も大きくなく、想像よりも苦ではありませんでした。小学生から参加可能なようですが、階段も濡れていて滑りやすく、小学校低学年ではやや心配かなと思いました。
地上は、摂氏30度超えの猛暑でしたが、地下に下りるにつれて、だんだんひんやりしてきます。地下は、摂氏19度程で足元もところどころに水たまりなどもあり、空気は全体的に湿っています。靄が出ることもあるそうで、夏と冬で雰囲気も印象もかなり違うそうです。
首都圏外郭放水路は、1993年から着工し工事費を約2300億円かけて建設されました。防災地下神殿の大きな柱は一本約500トンで、空間を地下に維持するための重りの役割をしているそうです。ポンプや立坑との接続など、建造物としても興味深かったです。
2002年ころから稼働し始めて、年平均7回程度、稼働しているそうです。
近年は、線状降水帯の発生など、大雨による被害が増えてきているように感じるので、防災地下神殿のような設備の需要は、今後各地で増えるのかもしれません。
見学後は、バスで東京に移動しました。移動中のバスでは、田島先生から関東大震災時のデマによる朝鮮人虐殺事件についてのご説明を頂きました。その後、両国の横網町公園にある関東大震災の遭難者の遺骨を納めた東京都慰霊堂に立ち寄った後、ちゃんこ鍋を囲んでの懇親会がありました。
防災地下神殿には、以前から行ってみたいと思っておりましたし、バスツアーが法友会の先生方との遠足のようでとても楽しく、参加できてよかったです。素敵な企画をありがとうございました!
