業革第2回研修「暗号資産(仮想通貨)の法務」レポート

6部55期 高橋良裕

令和5年6月27日(火),弁護士会館において,今年度第2回目となる業務改革委員会研修「暗号資産(仮想通貨)の法務」がハイブリッド方式により開催されました。
ご担当いただいた講師は,第一東京弁護士会所属,68期の林誠吾先生です。林先生は2017年ころから暗号資産に関する事件や研究に携わるようになったとのことであり,新しい分野の問題について,技術的なことに不案内な受講者に対しても,わかりやすい説明をしていただきました。
参加人数については,対面・オンライン合わせて,52名に及び,第1回研修に続き盛況となりました。
講義は,「暗号資産(仮想通貨)の定義とその技術的特徴」,「『暗号資産法制』の変遷」,「暗号資産の私法上の法的性質」,「暗号資産が絡む法的問題」,「暗号資産に係る法務の展望」という章立てで行われました。
「暗号資産(仮想通貨)の定義とその技術的特徴」では,暗号資産の技術的な仕組みを必要な範囲で平易にご説明いただきました。
「暗号資産の私法上の法的性質」では,暗号資産の理論的な捉え方に関する裁判例の状況を解説していただきました。
また,これを受け,「暗号資産が絡む法的問題」では,暗号資産の取引価格の異常な高騰や具体的な事件を踏まえつつ,暗号資産に関する,消費者問題,引渡請求や損害の算定時期,相続,強制執行といった各論的な説明をしていただきました。
そして,最後に,暗号資産の普及状況やNFLの広がりを受けて,今後の法務を展望していただきました。
業務改革委員会では,この後の有益な研修を提供しようと思っておりますので,興味のある研修にはぜひご参加ください。7月は,大橋君平先生,12部所属,55期による「刑事司法の最前線―刑訴法改正とIT化」を予定しております。奮ってご参加ください。
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