幹事長挨拶【令和3年度】
法友会会員の皆様
本年度幹事長を拝命いたしました舩木秀信(6部、42期)です。
昨年、社会を恐怖に陥れた新型コロナウィルスによる感染症拡大は、裁判実務、弁護士業務に加え法友会の活動にも大きな影響を及ぼしました。
東京においては、本年3月21日に2度目の緊急事態宣言が解除されたとはいえ、いまだ、不安と恐怖は拭い去れません。
ワクチン接種が始まりその効果が確実に現れるまでは、本年度も前年度同様の状態が継続するものと思われます。
そのようなコロナ禍の中で、昨年度一年間は法友会のすべての会合がオンラインでの会議システムで行われました。初めての取り組みでしたが、松田執行部の積極的な取り組みのおかげで、特段の違和感もなく定着していくことができたと思います。制約のある中、参加者が増加するという副次的効果も生じました。このような取り組みは、今までの会議体のあり方に対する一種の問題提起になったのではないかとも思います。
本年度も、早くても夏までは、すべての会議、会合をオンラインで行うこととなりそうです。オンラインにおける会議、会合の進行方法、資料の準備等について、前年度の経験を継承し、更に効率化、利便化を図っていきたいと考えております。
7月に予定されている夏の旅行総会は、既に会場も予約しておりますが、従来の形態での実施は難しいと考えています。まだ具体的なアイデアはありませんが、これに代わる何か新しい取り組みができればと考えております。
法友会の活動を、目に見える形で支えているのは各種常置委員会、特別委員会です。本年度も、各委員会において、コロナ禍の中での活動、発信方法につき工夫をしてまいります。各委員会の委員長の個性の発現にも期待しています。
政策集団としての政策提言の面においては、政策委員会を中心に各種課題に対する議論を深め、対外的に意見の表明を行ってまいります。並行して、民事司法改革、法曹養成問題、東弁の財務問題、公設事務所のあり方問題等の重要課題について、従前の部会等も活用し、専門の研究チームを作り、問題の所在及び基礎データを会員の皆様に的確にご提示できるように体制を整えていきたいと考えています。
人事においても、人事委員会での大局的な視野をもった審議により、有為な人材の宝庫である法友会会員から、日弁連、東弁のリーダー、司法研修所教官、日弁連・関弁連理事、日弁連事務次長、嘱託その他弁護士会の実務を支える各部署に対し、広く推薦を行い、「人」を送り出していく体制を強化していきたいと思います。
上記人事推薦と連続して、組織強化委員会を中心に、弁護士会のリーダー等の選出の場に向けて、会員の皆様のご理解と協力を得ながら、法友会会員の力を結集した支援体制を整えていきたいと思います。
政策、人事と並んで法友会の活動を一方で支える業務改革委員会からは、会員の皆様の業務に直結する「業務支援」企画をご提供します。
文化活動委員会においては、オンラインによる文化企画のプログラムの提供と合わせ、水害被害、コロナ禍等の影響で、前々年度以来中止を余儀なくされている各種スポーツ企画の、秋以降の実施に向けて準備を進めてまいります。
東日本大震災から10年を迎え、本年度から常置委員会となった災害対策復興支援委員会は、法友会において最も積極的な対外活動を行っている委員会の一つです。同委員会の活動は、災害支援という角度から、弁護士が社会に対してどのように関わっていくのかについて、一つの方向性を示す教材と言えます。同委員会の企画する活動へ、多くの会員の皆様に参加していただき、より広い公益活動へつながる契機としていただきたいと考えています。
会員間の意見、情報の流れがスムーズにいくよう、広報委員会を中心に会内広報を強化してまいります。広報媒体、伝えるべき内容を工夫して、会員の皆様へ、法友会の活動その他幅広い情報を提供し、会員の皆様からも情報のご提供をいただきたいと考えています。
会員の皆様からの種々の問い合わせ、ご相談に対応できる新たな会員サポート体制作りは、以前から法友会内において実現が望まれていました。今後の持続性ある組織づくりへ向けて着手したいと考えています。
ダイバーシティ推進特別委員会においては、従前と同様、法友会にとどまらず、法曹会全体における男女共同参画の推進を含む多様性の尊重の実現へ向けて、研修等各種企画を実践してまいります。
本年度の法友会は、事務総長の石黒美幸さんを先頭に、各種委員会委員長、執行部(副幹事長、事務次長)において、多くの女性会員にご活躍いただきたいと考えています。男女共同参画・ダイバーシティの推進へ向けて、まず法友会から始めてまいります。
社会の多様化は弁護士の世界においても同様です。法友会においては、会員の皆様の多様な意見、スタンス、心持ちを尊重し、共感と相互尊重の精神で、諸問題に取り組んでまいります。「凡事徹底」を旨に、当たり前のことを一つ一つ丁寧に取り組んでまいります。
法友会、弁護士のあるべき方向を見失うことなく、「今」の風と潮の流れを見極め、目の前の暗礁に乗り上げることのないよう、しっかり法友会丸の「かじ取り」をさせていただく所存です。
一年間、会員の皆様のご協力ご支援をよろしくお願い申し上げます。
令和3年4月1日
令和3年度法友会幹事長
舩木 秀信